

那須研一(学童支援員/「国旗等損壊罪」反対連絡会事務局)
5月15日(金)19時半、官邸前。原発推進の高市政権に対して「原発いらない金曜行動」の怒りのシュプレヒコールが炸裂。「このあと『国旗等損壊罪』反対!戦争反対!高市やめろ!抗議アクションやります! 5分でもいいのでこのまま残ってください!」と私。
「反原発」から引き続きとどまる人に、退勤後駆けつける人たちが三々五々加わり、官邸に対峙する歩道にペンライトの光とプラカードが連なる。「損壊罪」への抗議の意志を表す個々様々な文言と図像。日の丸の権威による内心の自由の侵害を許さない!
19時45分。反対連絡会事務局・Fさんが開会の発声。「『損壊罪許せない』の思いで呼びかけをして手探りで準備した、初のデモ集会を始めます。多くの皆さんのご参集、ありがとうございます!…皆さん、高市が、これを愛しなさい、と言っている日の丸は、何の旗ですか?」。



「侵略の旗だ!」と私。「そう、かつての侵略戦争と植民地支配の旗です。そして今、戦争反対の声を上げる人間に『おまえは日本人か!?』『中国に帰れ!』と悪罵をぶつける連中が振りかざすヘイトの旗です。過去の加害の歴史をなかったことにして、愛国心を個人に強要するのが『国旗等損壊罪』。国家を個人の上位に置き、国民を戦争に動員するための法律です」とFさん。
続いて私がマイクを握る。「私はかつて都立高校の教員をしていました。20数年前、東京都教育委員会は都立の学校に、日の丸の掲揚・君が代の起立斉唱を強制しました。従わない教員は処分。それを機に、学校は上位下達の息苦しい職場になり、教員の自主性は奪われました。『損壊罪』は社会をファシズム化するものです。みんなの力で成立を阻止しましょう! コールを官邸にぶつけましょう!」。抗議のコールは130人(事務局集計)の大合唱に。
「国旗損壊罪絶対反対 損壊罪は自由の損壊 自分の旗を汚すと処罰? 自分のものを壊すと処罰? 侵略の旗押しつけやめろ 愛国心の強制やめろ 国家は個人の心を縛るな 国旗損壊罪絶対反対 表現の自由を守ろう 思想の自由を侵害するな 損壊罪は憲法違反 ファシズム反対 戦争反対 9条変えるな 戦争したがる総理は辞めろ 高市やめろ 戦争反対 命を守ろう 戦争反対 自由を守ろう 国旗損壊罪絶対反対!」。
大きな「バツヒノマル」を担いでいる事務局のTさん(大学生)がスピーチ。「参政党の選挙演説に対して、これを掲げて抗議しました。排外主義反対、天皇制NOの意思表示です」。彼の友人の若い女性が「日の丸にバツをつけるのは、戦争責任を追及し排外主義に抗議するための行動。損壊罪は社会を一色の価値観で塗りつぶし、表現の自由を奪うものです」。


フリースピーチ。人垣から次々に手が上がる。住宅リフォームの仕事をする人は「(米国によるイランへの侵略、ホルムズ海峡封鎖の結果)建材が払底、我が建築業界はおしまいです。こんな国が国旗損壊罪? 愛国心? ふざけるな!戦争への道です」。
元・都立高校教員のAさんも、高市の無能さと悪辣な戦争政策を糾弾。安倍国葬の際に「半旗」(縦半分に切断した日の丸)を掲げた、という人は「日の丸を立てて犯罪者を讃えるのは国旗の冒瀆ではないか?」。
スーツ姿の男性は「私は大阪の医師です。私たち医療従事者は、人1人の命を救うのに本当に努力しています。戦争って簡単に命、奪われてしまうんですよ。1人の命を救うのがどれだけ大変か、高市首相、わかっているんでしょうか?」。
今年3月に、元教員を中心に発足した「国旗等損壊罪」反対連絡会。その事務局メンバー=私たち4人の企画に端を発して、周囲への声かけとSNSによる発信で実現した今回のアクション。共感を得られにくいテーマじゃないか、と危ぶんだけれど、問題意識と危機感を共有する様々な人が結集。さらに運動を広げて、この戦争推進法を阻止しよう!
デモ集会の締めくくり。Fさんによる栗原貞子の詩の朗読のあと、官邸に向かって再度の、更に力をこめたコールを上げた。「国旗損壊罪絶対反対!」「戦争反対!」。日の丸の表象する加害の歴史を私たちに突きつける詩「旗(ニ)」、未読の人は是非、読んでほしい。

