レイバーネット日本設立趣意書

 世の中では「IT革命」といわれるように、コンピュータを使った情報伝達、インター ネットが飛躍的に発展しています。労働運動の分野でも、インターネットの活用はすすん でいます。ホームページをつくる労働組合は増えています。労働統計資料、労働組合の組 織や方針、闘争や活動の情報がインターネットで入手できるようになりました。労働相談 も電子メールでおこなわれるようになりました。
 海外には労働運動の情報ネットワークのウェブ・サイトである「レイバーネット」があ ります。イギリス、アメリカ、カナダ、オーストラリア、インド(英語)、韓国(朝鮮語)、 ドイツ、オーストリア(ドイツ語)、ラテンアメリカ諸国(スペイン語)の「レイバーネッ ト」です。そして、相互に連携をとって活動しています。これらの「レイバーネット」は、 イギリスのリバプール港湾労働者のたたかい、韓国民主労総のゼネストを海外に伝えるこ とからつくられたように、「グローバル化」とのたたかいの中から生まれたものです。
 コンピュータを所有できる人々のいわば先進国の優越的な道具として使用するのではな く、所有できない人々の側に立ちながら、労働者・市民が広く連帯を築く道具として活用 することが求められています。
 このほど日本においても労働運動活動家、市民メディア関係者、労働運動研究者が集ま り、海外の「レイバーネット」にも促され、ウェブ・サイトをはじめとする労働運動の情 報ネットワークである「レイバーネット日本」を設立することにしました。
「レイバーネット日本」は、日本において労働者のたたかいを重視しながら、労働運動 にかかわる情報ネットワークをつくります。海外にも日本の労働運動を紹介するとともに、 海外の労働者のたたかいを日本に紹介します。インターネットを活用した労働運動の前進 に貢献します。「レイバーネット日本」は、労働運動の発展を願うすべての人に開かれたネ ットワークであり、個人の自律性・自主性によって運営される参加型の組織です。
「レイバーネット日本」は、グローバル時代において、労働者の権利を確立し、連帯を 強化することに役立ちたいと願うものです。

2001年2月10日

「レイバーネット日本」設立総会

会 則

1 本会はレイバーネット日本(Labornet/Japan)と称し、事務所を東京におく。

2 本会は、インターネットを活用して労働運動の情報をネットワークすることをとおして、労働者の権利を確立し、国内外の労働者の連帯を強化することを目的とする。

3 本会は、原則として設立趣意書ならびに本会則に賛同する個人で構成する。なお、労働組合、労働団体等も個人と同等の資格で会員となることができる。

4 本会は、前項の目的を達成するために次の事業をおこなう。
(1) インターネットを活用した労働運動の情報ネットワークの確立
(2) ウェブ・サイトの運営
(3) 労働運動におけるインターネット活用の研究
(4) 国内外の同趣旨の組織との連携
(5) その他目的を達成するために必要な事業

5 本会に、総会、運営委員会、事務局をおく。
(1) 総会は本会の最高決定機関であり、年1回開催する。事業報告、決算報告の承認、事業計画、予算の決定、役員の選出などをおこなう。総会は、会員で構成する。
(2) 運営委員会は原則として四半期ごとに開催し、会の運営にあたる。
(3) 事務局は日常の活動を推進する。

6 本会に、代表運営委員、事務局長、運営委員、会計監査の役員をおく。
(1) 代表運営委員は本会を代表する。
(2) 事務局長は本会の事務を統括する。
(3) 運営委員は運営委員会を構成する。
(4) 会計監査は定期的に本会の会計と財産を監査し、総会に報告する。

7 本会の会計は、会費、事業収入、寄付金等で賄う。
(1) 本会の会費は年3,000円
(2) 本会の会計年度は1月1日にはじまり12月31日に終わる。

8 本会則は2001年2月10日から効力を発する。

付則

この会則は2004年3月1日より一部改正実施する。