住まいのことは誰にとっても身近だ。4月15日のレイバーネットTV特集は「住まいは人権—家賃高すぎ、何とかしろ!」は大いに盛り上がった。番組のゲストの坂庭国晴さん(住まいの貧困に取り組むネットワーク)と綾達子さん(全国借地借家人組合連合会)で、この問題の専門家であり、実際に行動している二人だった。「若者の住まいの実態調査」や「家賃110番」に寄せられた生の声が紹介され、いま抱えている問題が浮き彫りになった。

 番組では、ことし3月の「家賃高すぎデモ」と10年前の「家賃デモ(2016年)」のふたつのショート動画が流された。10年前の参加者インタビューでは「1Kで8万円、9万円があたりまえ」「大家から1万円の一方的引き上げを通知された」の声があったが、2026年の今も状況はまったく変わっていなかった。

 家賃の目安は、手取り月収の3分の1以下といわれているが、実際はそれを超えるケースが多い。坂庭さんは、「とくに中高年シングル女性や若者が高い家賃に直撃されている。かれらがは非正規雇用で収入が低いのでダブルパンチである。また高齢者・女性・外国人に対する入居差別もある」と実態を語った。そして家賃急騰に対する解決策はとして「政府自治体による家賃補助と公営住宅の新設」を求めており、各政党への働きかけを強めていくという。

 川柳コーナーでは「三食を二食でしのぐ家賃高」(なずな)「住まいは人権 人権などはほっとかれ」(乱鬼龍)が紹介された。

 質疑のコーナーでは、レイバーネットスタッフから体験した事例が紹介された。「アパート退去時に修繕費として20万円を要求されて困ったことがある。全国借地借家人組合に相談したら、間に立ってくれてゼロになった」と。ギャラリーから拍手を起きた。綾達子さんも「このケースもそうだし、一方的家賃値上げや退去は拒否できる。声を上げることが大事」と強調した。大家や不動産業者が強いが、借家人の権利は法律で保障されており、交渉すればなんとかなる。「知ること、声を上げること、相談すること」が大事だ。(借家人組合の相談窓口→033352-0448)

 坂庭さんは、4月の練馬区長選で勝利した吉田健一さんの住宅政策に紹介した。「吉田さんは、空き家を活用した安価な賃貸住宅の供給や、賃貸物件での保証人確保が難しい人への支援を訴えたが、それが支持された。この動きを広げたい」と。ニューヨーク市長選でも住宅高騰の解決を訴えたマムダニ氏が勝ったが、公共破壊の新自由主義コリゴリの流れが世界でも起きているのだ。

 恒例の番組終了後に懇親会では、それぞれの住宅事情の実状や悩みが赤裸々に語られ「住まいの相談会」の様相を呈した。それだけ身近で切実な問題なのである。アーカイブを広げてほしい。(M)

→アーカイブはこちらです。https://www.youtube.com/watch?v=NF93Vf8xbRk