

3月10日のレイバーネットTVは「3.11から15年 ~ 避難者の苦悩とフクシマの復興」を放送した。前半は、双葉町から埼玉に避難している鵜沼久江さんが15年目の現状を語った。「帰りたいけど帰れないのがみんなの思い。放射能汚染が残っているだけでなく、町の風景がまったく変わってしまった。行くたびに風景が変わっていて、道もわからなくなるほど。いま双葉に戻った人は単身者ばかり。家族で暮らせる環境にはない。あとは何も知らずに移住でくる人たち。でも仕事もインフラもない」。鵜沼さんの話で印象的だったのは、空気の話。「福島に来るとホッとする。都会とは空気がちがうから」と。
番組後半のテーマは「福島イノベーション・コースト構想」(福島イノベ構想)だった。この問題をずっと追いかけている和田央子さんがスライドを使って、わかりやすく解説した。その中身は衝撃的だった。惨事に便乗した過激な改革は「ショックドクトリン」と呼ばれているが、まさに福島浜通りでそれが始まっていた。「福島イノベ構想」は、福島県浜通り地域等の新たな産業基盤の構築を目指す国家プロジェクトであり、6つを重点分野がある。①廃炉(事故収束)のための調査研究・人材育成、②ロボット・ドローン、③エネルギー・環境・リサイクル、④ICT(スマート)農林水産業、⑤放射線医療、⑥航空宇宙、がそれだ。和田さんは、この国家プロジェクトの中身は「惨事に便乗した原子力推進・軍事ビジネス」であると喝破する。
スタジオは釘付けになった。初めて知った鵜沼さんもあっけにとられ、驚きの表情を隠さない。司会の堀切さとみさんは「原発で住民を追い出し、まっさらにしたところで戦争準備をする。とんでもない構想だ。このことをもっと知らせていきたい」と結んだ。(レイバーネットTVプロジェクト)


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