
強制動員問題解決と過去清算のための共同行動の矢野です。23日の通常国会冒頭に高市首相が国会を解散するとの情報が流れていますが、その前に、明日(1/13)から韓国の李在明大統領が来日し、奈良で日韓首脳会談を開催します。私たちは、この日韓首脳会談において、高市首相がが強制動員問題について被害者の人権と尊厳の回復に向けて努力する旨を表明することを求める声明(下記)を発しました。共有、拡散していただければ幸いです。どうかよろしくお願いいたします。(矢野秀喜)
声明
2025年は戦後80年、日韓条約締結60年の節目の年であった。韓国では、徴用工問題をめぐり韓国大法院判決の日本企業の債務を肩代わりする「第三者弁済」を主導した尹錫悦大統領が非常戒厳を企て失脚し、政権交代が起こった。日本では24名の有識者が呼びかけ人となり、3月13日に「声明 戦争と植民地支配で傷つけられた人間の尊厳の回復を求めて~戦後80年・日韓基本条約締結から60年を迎えて~」が発せられた(6月17日現在の賛同:26団体239個人)。声明は「今日、朝鮮人の強制連行・強制労働(徴用工)問題は、日韓の国家間の問題とされています。しかし、この問題の本質は、一人ひとりの人間(個人)の尊厳を回復するという人権問題であり、戦争準備・遂行の過程で生じた平和に関わる問題でもあります。この平和と人権に関わる強制連行・強制労働問題に対して、80年以上の長きにわたり、日本政府や日本企業が、被害者に対して人権侵害の事実と責任を認めておらず、謝罪や賠償をしていないことは極めて深刻です」「傷つけられた人間の尊厳などの回復を通して国境を越えて市民間の信頼関係を構築することが求められているのではないでしょうか」と呼びかけた。しかし、残念ながら大きな進展はなく、新しい年を迎えるに至っている。
来たる、1月13日・14日、日本の奈良において高市総理と李在明大統領の日韓首脳会談が予定されている。対話がなければ解決もない。政権が代わってもシャトル外交が変わりなく続けられていることは重要だ。日韓間で協議すべき事案は多岐に亘る。その一つが過去の植民地支配に起因する諸課題である。李在明大統領は「実用外交」を掲げ、日本軍「慰安婦」、強制動員問題についても、過去の「合意」や韓国政府の「決定」を覆さないと発言している。しかし、それは決して問題の「解決」ではなく、「先送り」でしかない。
韓国における訴訟で出された日本政府、企業に賠償を命じる判決は履行されないままにあり、強制動員問題については今も数十件の訴訟が進行中であるが、日本政府・被告企業は、「第三者弁済」で韓国政府が問題を「処理」すべきだとして自らの責任を放棄している。2015年の「慰安婦合意」では、「日韓両政府が協力し、全ての元慰安婦の方々の名誉と尊厳の回復、心の傷の癒やしのための事業を行う」(2015年12月28日、岸田外相)ことが約束されたが、10億円の拠出で「慰安婦」問題は解決したと主張し、謝罪も拒否している。
しかし、いずれの措置も、韓国政府は「コップ半分」だけ水を注ぎ、あとの半分は日本の側が注ぐことが前提になっている。なぜなら、被害者の人権侵害は日本の侵略戦争と植民地支配が生み出したものであるからだ。加害当事者の日本政府が「合意」した約束をも果たさず、被告企業も判決を無視し、「第三者弁済」にも協力せず、1円の金も出さず、謝罪もしないというのでは、被害者の人権や尊厳が回復するはずはない。日本には依然として、ILOの出した意見(勧告)の履行、国連で確立した重大な人権侵害の被害者の救済に関する原則に沿う対応が求められているのである。
それは、被害者のためだけではない。同様の人権侵害を二度と繰り返さないという自らの戒めにするためでもある。日本は侵略戦争と植民地支配のもとで重大な人権侵害を引き起こした。そのことは絶対に忘れてはならない。来たる日韓首脳会談で、高市首相は被害者を置き去りにせず、人権と尊厳の回復に向けて努力することを表明すべきである。
2026年1月11日
強制動員問題解決と過去清算のための共同行動 https://181030.jimdofree.com/

