根津公子の都教委傍聴記(2026年5月28日)

今日の公開議題は議案が「来年度都立立川国際中等教育学校附属小学校の第1学年児童の募集人員等について」、報告が①「国の基金を活用した都立高校改革の取組について」 ②「都立商業高校の改革について」 ③「中学校英語スピーキングテスト昨年度実施状況について」。非公開議題は、議題(重い処分は議題となる)にも報告にも教職員の懲戒処分案件があった。また、「『いじめ防止対策推進法』第30条第1項に基づく報告について」もあった。
「国の基金を活用した都立高校改革の取組について」
高校無償化と併せて公立高校等への支援を拡充するため、国は「高校改革に関する基本方針(グランドデザイン)」に沿った緊急性のある取り組みをすれば、各都道府県に最大60億円を交付するという。
国の「改革先導校の類型」(3類型)に対応させて、都は〈工科高校でインフラづくり等の現場の技術者等を目指す教育〉〈進学校で高度の理数とエネルギーシステム等に係る知識をもとに探究的な学びを充実させる教育〉〈すべての可能性を引き出し、地域社会を支える人材の育成を目指す教育〉に取り組むと決め、申し込んだという。採択結果発表が6月下旬とのことで、取り組む学校名などの詳細は明らかにされなかった。
今朝の東京新聞には、「都立工科高校の教育内容を充実させ、生徒らに建設業界で活躍する力を身につけともらうことを目指す都と業界との協議会が27日、都庁で開かれた」との記事が掲載されていた。
「都立商業高校の改革について」
社会経済情勢や生徒・保護者の進路ニーズの変化を踏まえ、「新たな商業教育の価値を創出するフラッグシップ校」として都立第一商業高校(写真)を改編するという。これまでの商業科ではなく普通科とし、「グローバル・ファイナンスコース(仮称)」と「国際バカロレアコース(仮称)」を設置。大学での高度な学びに繋げるという。改編は2028年度。
上記した①や②を実行することで、子どもたちが都立高校に魅力を感じ、「不登校」が減るとは私には思えない。子どもたちが「不登校」に、教員が精神疾患・休職になってしまうのはなぜなのか、そのことを真摯に考えることこそが都教委が今なすべき最大のことではないのか。
「中学校英語スピーキングテスト昨年度実施状況について」
2025年度の中3生は1年生時のYEAR1から3年生時のYEAR3までを受検した初めての生徒たち。この生徒たちのレベル(得点)は、YEAR1時よりもYEAR2時のレベルが上がり、YEAR3時のレベルはさらに上がり、「A」評価(A~F評価)が5割近くになった。また、2025年度に行ったスキーピングテストも学年が上がるにしたがってレベルが上昇していた、との結果が報告された。
2026年度も、YEAR3は11月23日(追・再試験は12月14日)に、YEAR1、2は2月2日から3月16日に実施予定とのこと。
この報告書に「令和8年度取組の方向性」という項目があり、その一つに「よりよい実施・運営に向け、試験当日の進行、オペレーションなどについて、事業者と緊密に連携して検証を行い、不断の改善・充実に努める」と記されていた。この文面は、昨年度もスタートの合図が分からなかった等で91人の3年生が再受験となったことへの反省のつもりか。これについては都教委の説明も教育委員の発言もなかった。不都合なことは省略か。

