高市・自民は圧勝するだろうと予想していましたが、これほどまでとは…。日本は「戦争をする国」へ加速度的に猛進することになります。新たな覚悟が必要です

 その前に、なぜ高市自民がこれほど地滑り的勝利を収めることになったのか。その大きな要因としてメディアの責任を見過ごすことはできません。

 投票日直前、「自民優勢」が伝えられていることについて、「政府関係者」がこう述べていました。「高市氏が自身を前面に出し『私でいいのかを決める選挙』にしたことで自民党から離れた保守層と現役世代を中心とした無党派層の支持が一気に集まった」(6日付ロイター電子版)

 この発言にも表れているように、勝ったのは金権・腐敗にまみれた「自民党」ではなく、初の女性首相でまだ何をやるのかよくわからない(討論会をドタキャンまでして本性を隠した)「高市早苗」だったのです。

 これは明白な争点そらしであり、議院内閣制の衆院選挙の趣旨に反するものです(1月30日のブログ参照)。

 そしてそれこそが、解散・総選挙を初めて公式に表明した記者会見(1月19日)で、「高市早苗が首相でいいのかどうか、国民に決めていただく」と何度も強調した高市氏の最大の選挙戦略だったのです。

 その高市戦略に加担したのがマスメディアです。

 大手紙は公示翌日(1月28日)の1面トップで、例外なく今回の選挙は「高市政権の信を問う選挙」だという大見出しを付けました(写真右)。毎日新聞や京都新聞に至っては投票日(8日)の1面でも「高市路線に審判」(毎日)「高市政権の是非審判」(京都)などという大見出しを付けました。

 見出しだけではありません。争点を「自民党」から「高市早苗」にそらすことは、本来問われるべき自民党の悪政を争点化しないことと表裏一体でした。

 メディアはいっせいに「物価対策」「消費税」が最大の争点だと喧伝し、裏金、企業団体献金、統一教会との癒着、日米軍事同盟強化による沖縄のミサイル基地化、辺野古新基地建設、米製兵器の爆買い、「安保法制」(集団的自衛権容認)による緊張激化など、重大な自民党の汚点を後景に追いやりました。

 8日の開票速報で「自民圧勝」を報じたNHKの解説者は、「高市首相でいいのか、という争点設定が功を奏した」と述べましたが、自らその「争点設定」に加担しておいて、よくも言えたものです。

 戦争国家化は自民党政権だけでできるものではありません。SNSの時代とはいえ、メディアの影響は決定的です。

 今後、高市自民が繰り出してくる様々な戦争国家化政策に、メディアはどう対応するのか。このまま体制(自民党政権)順応を続けて戦争国家化に手を貸すのか。それとも80~90年前の歴史の教訓に立ち返るのか。メディアは歴史的岐路に立っていると言わねばなりません。

●アリの一言ブログ