
2月2日午後の厚労省会見室は、30人近くの記者と関係者でごったがえしていた。この日行われたのは「非正規春闘」実行委員会の会見だった。「働いているのに生活の見通しが立たない。物価高で限界。連合は7%の賃上げと言っているが、それでは全く追いつかない。私たちは10%以上の賃上げを要求する」と尾林哲矢さん(首都圏青年ユニオン)は力をこめた。
いま全国に約2800万人の非正規労働者がいて日本社会を支えている。しかし、かれらの地位は低く、声をまったく上げられない状況だ。今回の「非正規春闘」に参加する組合は35労組で組合員数は約4万人。けして多くはない。しかし、その4万人が先頭に立って全体の低賃金状況を打開するために声をあげた。スシロー、はま寿司、かつや、ヤマト運輸をはじめ、語学・出版・清掃・学習支援・生協・保育などあらゆる職種にわたる企業と一斉に交渉する予定だ。「スシロー」では、宮崎店舗で2回ストライキを打ち、6%の時給引き上げを勝ち取った事例もある。



会見では、非正規当事者たちが次々にマイクを握り、実態とたたかいを報告した。また会見場の大きなスクリーンが通じて、オンラインで仙台・名古屋・大阪・沖縄のユニオンからのレポートがあった。仙台のけやきユニオンでは、学費が払えないでヤマトで働いている留学生とスキマバイトの日本人が一緒になって、ヤマト運輸に対して25%の賃上げを申しいれたとの話があった。名古屋ふれあいユニオンでも自動車部品をつくっている日系ブラジル人の話が出たが、非正規問題は外国人労働者問題とも強くつながっていた。
尾林さんはこう強調した。「職場に組合がなくても一人からでも春闘は始められる。まずホットラインに電話をしてほしい」と。会見での話はどれもいまの日本社会の実態を映し出していた。中でも出版流通業の「サンキョウ・ロジ・アソシエート」の話は生々しかった。以下、動画で紹介したい。(M)

