
<小野政美> 1.28「ウィシュマさん名古屋入管死亡事件裁判」第24回裁判報告(2026.1.29)
(1)昨日1月28日、「ウィシュマさん名古屋入管死亡事件裁判」第24回裁判が、名古屋地裁で行われました。原告・遺族側推薦の、下(しも)正宗医師(東京勤労者医療会東葛病院臨床検査科科長;日本専門医機構認定病理専門医・臨床検査専門医・総合診療医)の証人尋問は、被告・国側の主張、被告・国側の医師尋問に対する、今川篤子医師に続く原告・遺族側推薦の最後の下(しも)医師の証人尋問でした。今回の法廷には、前回参加できなかったご遺族・原告のポールニマさんも参加されました。
下正宗医師は、食事や看護記録、尿・血液検査の結果などを基に、ウィシュマさんが、脱水と飢餓で血液循環量が減少し、ビタミンB1不足から心不全の脚気心を引き起こして、ショック状態に陥り、多臓器不全で死亡したとの見方を示しました。ウィシュマさんの死因について、脱水や飢餓などが複合的に影響したと説明し、救命機会が死亡当日まで3回あったと述べ、最初の救命機会として、尿検査で飢餓状態を疑う異常値が出た死亡約3週間前を挙げ、通常なら血液検査し点滴する、尿検査の結果を受けて、その時点ですぐに血液検査で原因を調べ、適切な医療措置がされていれば、亡くなる事態は想定されなかったと証言し、死亡の2日前や当日に血圧が測定不能となったり異常な深い呼吸がみられたりした点から、人工呼吸器や人工透析などの対応が必要で、この時点でも救命できた可能性は低くなかったと証言しました。尿検査の結果や入管職員の観察記録などから、ウィシュマさんが危険な状態になりつつあることは把握可能で、原因を特定するために必要な検査が速やかに実施されるべきだったと証言しました。
(2)ご遺族・原告のポールニマさんは、裁判後、記者会見で次のような意見を述べられました。
「今日は特別な日だった。下(しも)医師の証言で、姉ウィシュマの死因が栄養不良・脱水・ビタミンB1不足などによるものだということ、姉ウィシュマの命を救うことができるのに、入管が救わなかったことがよく分かった。下(しも)医師の言葉が心に響いた。姉ウィシュマの命を救うことができる機会が何回もあったのに、命を救うことができず、死に至らしめたことが悔しい。多くの日本の支援者、弁護団に心から感謝したい。これからもよろしくお願いします。」
◆次回第25回口頭弁論は、3月11日(水曜)午後2時半から、名古屋地裁で行われます。傍聴をよろしくお願いいたします。
◆2021年3月6日にウィシュマさんが名古屋入管で亡くなって5年の月日が経ちました。
ウィシュマさんの命日である3月6日には、名古屋で、ウィシュマさん追悼の催しが企画中です。決まり次第、お知らせします。(以下略)
*参考ページ https://www.labornetjp2.org/news/260114hokoku/

