志真秀弘です。

第56回ブッククラブ読書会は、12月13日(土)午後2時からズームで開かれました。参加
者は11人。取り上げた本は『従属の代償―日米軍事一体化の真実』(布施祐仁、講談社現代新書)。

本書はジャーナリストらしい調査に裏打ちされ、よく整理されて問題を浮き彫りにしてい
ることが共通して指摘された。

討論には、国会での高市発言への怒りが込められていた。その中で「台湾に住む人を視野
に」(一青妙)の発言も紹介された。また著者が石橋湛山の発言を引用したことについて
、今に叶うかどうかとの意見もあった。堺利彦の日露戦争時の発言も紹介された。また著
者が「私も、自衛のための必要最小限の軍備は必要だと考えています。しかし軍備増強に
は抑止力をたかめるという『効能』だけでなく、重大な『副作用』もあるという事実を忘
れてはなりません」と書いていることには反対。どこまでも非武装を主張すべしとの意見
が強く言われ、みな共感した。

フェミニズム派の中に高市支持者も現れるなどの混迷も見られる。集会に行くと「鎮まれ
」「情弱」などのプラカードを見かける。「情弱」は情報弱者の意で市民運動への侮蔑の
コトバとのこと。高市発言支持の高さはなぜだろうとの議論も続いた。

▶︎次回は2月21日(土)午後2時からズームにて開催

テキスト候補はとりあえず以下の四冊。
今年いっぱいを目処に候補の本をメーリングリストに投稿してください。

○『隙間』(高妍、KADOKAWA、全四冊各820円)○『グローバルサウス入門』(西谷修ほ
か、文真堂、2420円)○『和解と平和の森』(殿平義彦、高文研、2200円)○『フィンランドの高校生が学
んでいる人生を変える教養』(若竹美加子、青春新書、1408円)