<漆原牧久 「柏崎刈羽原発動かすな」官邸前行動呼びかけ人>

 15年前に福島第一原発事故を起こした東京電力が新潟県の柏崎刈羽原発を再稼働しよう
としている。柏崎刈羽原発6号機は現在出力100%での試運転を続けており、今月16日
に行う最終検査で問題がなければ、原子力規制委員会の確認を経て約14年ぶりの営業運
転へと移行する予定だ。柏崎刈羽原発5〜7号機の菊川ユニット所長は9日の会見で「
現時点で問題になるような状況は確認できていない」と述べ、営業運転へ着実に準備を
進めていくと語っている。

 柏崎刈羽原発6号機は今年11月に営業運転開始から30年を迎える。運転を続けるために
は、原子力規制委員会から今後10年間の長期施設管理計画の認可を受ける必要があり、
東電は昨年12月に申請書を提出した。ところが今年2月、その申請書類に多数の誤りが
あることが判明した。規制庁は東電に記載内容を改めるとともに、原因を報告するよう
求めていたが、書類の修正が90カ所に上ったことが今月7日に分かった。90カ所のうち
、審査に支障を与える誤りが24カ所あったほか、誤字、脱字などが66カ所あった。審査
に支障がある誤りには、社長名を書くべきところに発電所長名を書いたミスや、審査基
準の要求事項に関する記載自体がないといったミスがあった。菊川ユニット所長はこれ
らのミスについて「態勢に弱さがあった。これまでの経験値で対応できるという見込み
の甘さが多少あった」と釈明した。しかし営業運転30年の期日は半年後に迫っている。
その後10年間の運転許可を受けるための重要な申請書類にこのような初歩的な記載ミス
を犯すような会社、東電に原発を動かす資格があるのか。もちろん、他のもっと優秀な
会社なら原発を動かしてよいというものでない。しかし、15年前の事故の責任を取らな
いばかりか、数々の不正と不祥事を繰り返してきた劣悪な無責任企業東電に原発を運転
させるのは、最悪の愚行だと言わなければならない。

 柏崎刈羽原発で発電される電気は立地新潟県ではなく首都圏で消費される。首都圏に住
む私たちが柏崎刈羽原発の再稼働を見過ごすことは、福島の悲劇を繰り返すことに他な
らない。首都圏でこそ柏崎刈羽原発再稼動反対の声を高めなければならない。私はそう
考え、首相官邸前で「柏崎刈羽原発動かすな」と訴える行動を呼びかけ、昨年10月24か
ら毎週金曜日18:15~19:15に抗議行動を行ってきた。この行動は5月末までは毎週続
けるので、ぜひ参加いただきたい(詳細はレイバーネットイベントカレンダーに案内)。

 今新潟県は昨年の県議会で承認された広報費を使って柏崎刈羽原発の安全性をPRするパ
ンフレットを作成し県民への配布を始めている。花角知事は県民意識調査で多くの県民
が再稼働に反対の意思表示をしていたにも関わらず、昨年11月に再稼働容認を表明した。
その際「これまでの国や東京電力の安全対策あるいは防災対策に関する取組が県民に
十分認知されていない状況が判明した。こうした対策について認知度が高くなるほど再
稼働に肯定的な意見が増える傾向がある」と言っていた。これは全く県民を愚弄した発
言だが、今回の県のパンフレットは花角知事が言う、県民の認知度を高める方策の具体
化である。そして花角知事は5月の知事選に再選を目指し立候補を表明している。こう
した動きに対抗し、昨年県民投票条例を求める署名活動を行った「柏崎刈羽原発再稼動
の是非を考える新潟県民ネットワーク」が「あの経験を、次の選択へ。」と題したリー
フレットを作って新潟県全域に配布する活動を始めた。県民ネットワークは「新潟県民
一人ひとりが原発について考えるきっかけになることを願い」このリーフレットを作成
したと言い、リーフレットの作成等にかかる費用捻出のため4月30日までに500万円を
集めることを目標としたクラウドファンディングを行っている。電力消費地である私た
ちが取り組める行動の一つとして協力を呼びかけたい。

【クラウドファンディングの詳細はこちら】
https://congrant.com/project/kk-kangaeru2026/21713