


<川邉 隆(北区労働組合連合会議長)>
3月8日、王子駅前の三角公園において「さよなら原発」行動が行われました。市民や労働組合、地域の議員など約250名が参加し、福島原発事故の教訓を忘れず、原発に依存しない社会の実現を訴えました。
最初に発言したのは、FoE Japanの満田夏花(みつた・かんな)さんです。満田さんは、新潟県の柏崎刈羽原発について、制御棒トラブルなどの問題が指摘されているにもかかわらず、再稼働の動きが進められている現状に強い懸念を示しました。原発の安全性が十分に確保されているとは言えない状況の中で再稼働を進めるべきではないと訴えました。
続いて鴨下美和さんが発言し、福島の子どもたちの現状に触れながら、自身の子どもが現在高校生になっていることにも言及し、原発事故の影響が長く続いている現実を語りました。子どもたちの未来を守るためにも、原発のない社会を実現する必要があると訴えました。
その後、地元の高校生が飛び入りで発言しました。東日本大震災の当時、自分はまだ1歳だったと語り、幼なじみが寒さのために命を落としたことを涙ながらに語りました。発言の最後には自らシュプレヒコールを行い、「さよなら原発!」と力強く呼びかけると、会場からは大きな歓声が上がりました。
浪江町から避難している門間さんは、福島では東北電力の電気を使用しており、事故の責任を負う東京電力の電気は使っていないと語りました。また、東京都のシルバーパスも利用しておらず、住所も変更していないことなど、故郷への思いと避難者としての現実を率直に語りました。原発事故がいまだ終わっていないことを強く訴える発言となりました。
せいの都議会議員は、小池都知事が原発に反対の立場を示してきたことに触れつつも、都民の意見を踏まえた原発ゼロの政策に立ち戻る必要があると指摘しました。原発事故は都民にとっても終息した問題ではなく、再稼働に反対していく決意を示しました。
本田区議会議員は、核兵器を持つ国が虐殺に関与する世界情勢にも触れながら、核と人類は共存できないことを訴えました。また、この三角公園が王子駅周辺の再開発によって半分ほどになる計画にも触れ、「放射能被害をなくすためにも、この場所から声を上げ続けよう」と呼びかけました。
永井区議会議員は、戦争や原発が再び勢いを持ち始めている現状に危機感を示し、「この流れを止めなければならない。皆さんとともに反原発の取り組みを進めていく」と決意を語りました。
集会の後、参加者は三角公園から王子神谷までデモ行進を行い、「原発いらない」「再稼働反対」などの声を街に響かせながら行進しました。
デモ終了後、のぼり旗などの片付けをしている際に、鴨下美和さんと少しお話しする機会がありました。名刺をお渡ししましたが、鴨下さんは「忙しくて名刺を作る時間がないんです」と話され、代わりにポストカードを2枚くださいました。そのうちの1枚は、大学4年生になるお子さんの作品とのことでした。
福島原発事故から十年以上が経過した現在も、被害は決して終わっていません。原発再稼働の動きが進む中で、原発ゼロの社会を目指す取り組みをこれからも続けていくことの重要性が改めて確認された行動となりました。


