
「私たちはウィシュマさんを忘れない!」ウィシュマさんの命日3月6日追悼アクション報告、及び次回3月11日(水曜)の裁判のお知らせ(3/8 小野政美)
おはようございます。「3.8国際女性デー」の日曜日の早朝、失礼いたします。今朝も、ガザジェノサイド、イランへのアメリカ・イスラエルの空爆が続いています。名古屋の街は花の好きだった亡きウィシュマさんに届けとばかりに、名残の梅の花、沈丁花(じんちょうげ)、ハクモクレンが咲いています。ウィシュマさんの命日の3月6日の「追悼アクション」の報告です。
(1)2021年3月6日にウィシュマさん(当時33歳)が名古屋入管で亡くなってから5年の月日が経ちました。スリランカから日本で英語の教師になるのを夢みて日本に語学留学したウィシュマ・サンダマリさん(当時33歳)は、名古屋出入国在留管理局施設で収容当時、体調不良の訴えや極度の体重減少があり、飢餓状態で点滴治療や、原因となる緊急入院治療が必要であり点滴治療や緊急入院治療を求めていました。収容された名古屋入管施設で、2月15日の尿検査で「ウロビリノーゲン3+」「ケトン体3+」「蛋白質3+」を示す「飢餓状態」を意味するのにもかかわらず、本人や支援者が再三求めた点滴や入院、一時的に収容を解く「仮放免」も許されないまま亡くなりました。ウィシュマさんが収容された部屋を真上から撮影した監視カメラ映像にも「点滴をお願い」と職員に懇願するウィシュマさんの声が記録されていました。◆ウィシュマさんが名古屋入管施設で亡くなる直前のつらすぎる映像を、以下をクリックしてご覧ください。
【詳報】ウィシュマさんの映像公開 亡くなる前の監視カメラ
https://www.youtube.com/watch?v=X-FKLGd3pYw
(2)ウィシュマさんの命日である3月6日、名古屋入管前で、「START(外国人労働者・難民と共に歩む会)」主催で、ウィシュマさん追悼の催し「名古屋入管前アクション」を行い、参加者はさまざまなメッセージを書いたボード等を持ってスタンディングを行いました。(写真)
約30人が名古屋入管前で「ウィシュマさんを忘れない」などと書かれたプラカードを掲げ、「START」メンバーの「追悼声明」(後述)が読み上げられ、「事件の真相究明、再発防止を求めて、ご遺族が国賠訴訟を開始してからすでに5年が経ちましたが、入管は未だにウィシュマさんの死の責任を認めていません。証拠となる監視カメラ映像を隠し、入管職員への尋問も反対し、さらには医療の問題に矮小化し、入管の収容における責任追及がされないよう、逃げています。外に出たい、生きたい、ウィシュマさんの命の懇願を無視して見殺しにしたことは明らかです。もし日本人なら、アメリカ人なら、こんなことが起きたでしょうか。ご遺族とともに入管の民族差別に反対し、真相究明・再発防止を実現しましょう」と訴えました。続いて、「ウィシュマさん名古屋入管死亡事件国家賠償裁判弁護団の指宿弁護士と駒江弁護士の裁判報告があり、その後、遺族・原告のウィシュマさんの妹のポールニマさんから、「ウィシュマ・サンダマリ遺族一同のメッセージ」が読み上げられました。一部割愛してご紹介します。
◆「私たち家族にとって、時が経つにつれて、母には娘を、私たち妹にとっては姉を失った辛さが日に日に増しています。私たちは、いつも姉と一緒にいた日々を思い出しています。私たちがウィシュマの不在を悲しんでも、私たちはウィシュマを取り戻すことはできません。私たちウィシュマの家族は、彼女に正義の裁きを得させるためにどんなことでもしたいと考えているのです。そのために、多くの人々が私たちのその道のりを助けてくれています。私たちは、みなさんにとても感謝しています。
私たち家族は、ひたむきに、ウィシュマがいま、善き魂に生まれ直していることを祈っています。日本の多くの皆さんが、私たちと共にいてくださって、ありがとうございます。どうか、最後まで、私たち家族と共にいて下さい。感謝いたします。2026年3月6日 ウィシュマ・サンダマリ遺族一同」
ポールニマさんのメッセージのあと、支援者の小野からは、入管が点滴や救急搬送を行えばウィシュマさんが名古屋入管で死亡することはなかったとするこの間の医師たちの証人尋問、名古屋入管は責任を取りなさい、無念の死を遂げたウィシュマさんを忘れない、名古屋地裁裁判官は、ご遺族による名古屋入管内死亡の真相究明・謝罪・賠償の気持ちをしっかり受け止めて公正な判決を出してほしいと訴えました。
最後に、「責任逃れを続ける入管を許さないぞ」、「入管内記録ビデオ295時間分を全面開示せよ」などと声を上げました。弁護団の指宿弁護士と駒江弁護士は「裁判を通じて入管、国の責任を明らかにしたい」と語りました。名古屋のほか、東京では、3月6日夕方に新宿で、大阪では、3月6日夜ヨドバシ梅田前で、広島では、3月1日午後広島市八丁堀福屋前でそれぞれ追悼のスタンディングが行われました。
(3)3月6日午後、遺骨が安置されている愛知県愛西市の明通寺では、名古屋入管前でのスタンディングを終えた遺族・弁護士・支援者・地元の方々も参加して法要が営まれました。遺骨を預かる愛知県愛西市の寺で法要が営まれ、遺族ら約20人が参列し、妹のポールニマさんは、「ウィシュマ・サンダマリ遺族一同のメッセージ」(上記のメッセージ参照)を読み上げ、「時がたつにつれて、つらさが増している」と語りました。法要では、参列者がウィシュマ・サンダマリさんを偲ぶ鐘をつきました。全国の10数か所のお寺でも同じ時間にウィシュマさんを偲ぶ鐘つきが行われました。
ウィシュマ・サンダマリさんの死亡時刻の14時55分からは、4人の住職が読経する中、遺影と遺骨が置かれた本堂でウィシュマさんを偲び手を合わせました。ポールニマさんは参列者を前に、「誰も死亡の法的責任を取っておらず、正義の裁きが得られるよう、どんなことでもしたい」と訴えました。明通寺では、ウィシュマさんの故郷、スリランカの紅茶やプリンやカレーなども振舞われました。
(4)夕方には、名古屋駅前で、支援者たちがウィシュマさん追悼のお茶会を開き、参加者にスリランカ紅茶などが振る舞われました。
弁護士・支援者と共に法要を終えて駆け付けたポールニマさんは、「苦しそうな様子を今でも思い出します。忘れてほしくありません」などと話し、弁護団の指宿弁護士と駒江弁護士や支援者からは、「ウイシュマさん名古屋入管死亡事件裁判」の現状や名古屋入管の責任を求めるアピールがなされました。
(5)ウィシュマさん名古屋入管死亡事件国賠訴訟第25回口頭弁論のお知らせ
◆次回第25回口頭弁論は、3月11日(水曜)午後2時半から、名古屋地裁で行われます。
遺族・原告側からは、証拠となる監視カメラ映像の公開、医師の証人尋問に続き、名古屋入管職員への証人尋問の必要性などが求められる予定です。傍聴をよろしくお願いいたします。
日時 2026年3月11日(水) 14:30~15:30(予定)◆傍聴整理券は13時半過ぎに配布予定。
場所 名古屋地方裁判所・第2号法定
https://www.call4.jp/info.php?type=items&id=I0000094#case_tab
(6)「名古屋入管ウィシュマさん死亡事件国家賠償請求訴訟」についてのカンパなどの支援については、以下をご覧頂き、ご協力をお願いいたします。
①名古屋入管死亡事件弁護団
(ご遺族の滞在費や裁判費用等に使われます。)
https://wishmalawyers.wordpress.com/%E3%82%AB%E3%83%B3%E3%83%91%E3%81%AE%E3%81%8A%E9%A1%98%E3%81%84/
②ウィシュマさん死亡事件国家賠償請求弁護団
(国家賠償請求訴訟に使われます。)
https://www.call4.jp/info.php?type=items&id=I0000094
全国各地の皆さん、これまでの「名古屋入管ウィシュマさん死亡事件国家賠償裁判」へのさまざまな温かいご支援に心から感謝を申し上げます。
東日本大震災、福島原発事故から15年の3月11日(水曜)、午後2時半から、名古屋地裁で行われる第25回「名古屋入管ウィシュマさん死亡事件国家賠償裁判」裁判傍聴を含め、今後ともさまざまな形でのウィシュマさんご遺族・裁判へのご支援をよろしくお願いいたします。
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★「追悼声明文 2026年3月6日 START~外国人労働者・難民と共に歩む会~」
2021年に名古屋出入国在留管理局(名古屋入管)に収容されていたウィシュマ・サンダマリさんがお亡くなりになってから5年が経ちました。心から哀悼の意を表します。
START がウィシュマさんに初めて会ったのは、今から6年前の2020年12月、場所は名古屋入管の面会室でした。この頃のウィシュマさんは目立った病気もなく、元気な様子でした。面会を重ねる中で、ウィシュマさんは私たちにいろいろなことを話してくれました。スリランカでは大学を卒業して先生として子どもたちに英語を教えていたこと、そして、その経験も生かして、日本の子どもたちに英語を教えたいという夢をもって来日し、留学生として日本語学校に通っていたこと。しかし、途中で在留資格を失ったこと。しかし、そしてスリランカにすぐには帰国できない事情を抱えていることを話してくれました。(中略)「追悼声明文」全文は、「START~外国人労働者・難民と共に歩む会~」ホームページ https://start-support.amebaownd.com/ に掲載予定です。
START はウィシュマさんを支援し、外に出たい、生きたいと切に訴える姿を見ていながら救い出せなかったことを、日本社会に生きる者として痛苦に謝罪します。そして、事件から 5 年が経った今、改めて、なぜ入管はウィシュマさんを救わなかったのか、ウィシュマさん死亡事件を二度と繰り返さないとはどういうことか、と問いを発し、追求することを呼びかけます。入管はウィシュマさんが帰国できない事情を抱えていると訴えたときも、体調を崩している中で必死に生きようとしていたときも、一貫して、ウィシュマさんの命がどうなっても構わない、まるでウィシュマさんが生きるか死ぬかを決める権限を持っているのは入管だとでも言うような態度をとり続けました。明らかに日本民族が他民族よりも優位に立ち、人が生きる権利ですら踏みにじる、民族差別の価値観が背景になければ、このような悲惨な事件は起こり得ないのではないでしょうか。そして、ウィシュマさん死亡事件を繰り返さないためには、入管の民族差別の価値観そのものを日本社会として問い、変えさせることだと考えます。そのために、入管にはウィシュマさんの監視カメラの映像295時間分すべてを開示すること、元名古屋入管局長ら幹部・職員・看護師を事件の重要な証人として裁判において証言させることを求めます。多くの皆さんが真相究明と再発防止のために、ご遺族と共に闘っていくことを心から訴えます。
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