<杉原浩司> 
2月17日午前、防衛省は初の攻撃型ドローン(小型攻撃用UAVⅠ型)の入札で、イスラエル製ではなく豪州製を選定しました。

入札には豪州のディフェンド・テックス(Defend Tex)社の「Drone40」のみが参加し、そのまま選定されたとのこと。イスラエルIAI社製の2機種(「Point Blank」「ROTEM L」)の輸入代理店となっていた海外物産は入札にすら参加できませんでした。

これは、2年にわたって粘り強く続けられてきた市民によるBDS(ボイコット、投資引き揚げ、制裁)運動の歴史的勝利です。

3万筆を超える署名、防衛省との5~6回(?)に及ぶ交渉、輸入代理店企業に対するボイコット(不買)呼びかけや申し入れなどの取り組み、さらには最終局面での平山貴盛さん(ジェノサイドに抗する防衛大学校卒業生の会)による11日間に及んだハンガーストライキ、全国各地での連帯アクションや一人ひとりのメール、FAXなどでの働きかけなど、様々な努力が確かな力となって、実を結んだのだと思います。

伊藤忠商事などによるエルビット・システムズとの協力覚書を破棄させたこと、愛知県によるイスラエルとの連携事業を終了させたことに次ぐ大きな成果だと受け止めています。

また、今まで日本政府は何一つイスラエルに制裁をしてきませんでしたが、今回の措置は事実上の制裁に値するとも考えます。 海外物産は、取得に向けた実証試験にわずか1円で入札し、契約を勝ち取るために手段を選ばない姿勢でしたが、本入札に参加すら出来ず、結果的に税金は1円×2=2円しか流れませんでした。

ただ、来年度は小型攻撃用UAVのⅡ型、Ⅲ型、再来年度はより大型の選定が控えています。既に240億円以上のイスラエル製武器を購入していることも見逃せません。また、攻撃型ドローン自体も、米軍と自衛隊による「台湾有事」を想定しての対中国戦争における運用(琉球弧を舞台に)が想定されており、豪州製だから良かったというものではありません。この点は、今回の運動参加者の間で幅はあるものの、議論を深め、可能な取り組みを模索する必要があります。

国会(共産、社民などは例外)やマスメディア(東京新聞やしんぶん赤旗、ハフポストなどは例外)の多くが冷淡な中、主権者である市民主導の取り組みによって最悪の事態は回避することができました。この成果に自信を持って、引き続きの取り組みを進めていきます。(杉原浩司さんのブログより)