
東京都杉並区の「東京8区」は、かつては自由民主党が強く石原伸晃が強固な地盤を築いていた。しかし、2021年の衆院選では吉田はるみ(立憲民主党)が「野党統一候補」として出馬し、石原伸晃を倒した歴史がある。2024年の衆院選でも吉田はるみは自民党候補に勝ち、今回の2026年衆院選を迎えた。立候補者は、吉田はるみ(中道)、門寛子(自民)、森田一成(国民)、永井漠(参政)、海保杜久麻(れいわ)、大谷司郎(保守)である。
2月1日午後、西荻窪駅前で吉田はるみの市民街宣が行われた。「原水爆禁止署名運動」の発祥地で草の根的な平和運動が根付いている杉並だが、ここでも杉並市民の息吹を感じた。永田浩三、宮子あずさなど、著名な文化人だけでなく1人1分の市民リレーアピールがあり、運営の随所にみんなでつくる民主主義を感じさせた。
主催者である東本久子は「野党統一候補」がつくれなかった悔しさをにじませながらも、「中道改革連合には言いたいことはいっぱいある。でも自民党候補を勝たせて高市を認めるわけにはいかない。いまは戦略をもって吉田はるみを国会に送ろう!」と呼びかけた。
岸本聡子市長が登壇するとひときわ大きな拍手が起きた。2022年の市民がかつぎあげた岸本市長はこう語った。「介護や医療、保育、住まい、年金はすべての生活の安心として必要なもので、大切な土台。でもその大切な土台の土台は『平和』です。いまこれが危うくなっている。非核三原則も危ない。原爆署名発祥の地である杉並から声を上げよう。そのためにも吉田候補を勝たせよう」と。
吉田はるみ候補がマイクを握った。まずこう語った。「私は立憲民主党で出ると思っていた。でも直前にいろんな動きがあった。中道改革連合から出ることになり、支援者からも困惑があった。日本共産党は候補者を出さないという苦しい選択をされた。それぞれの立場から支援者に苦しい思いをさせた。そのことに敬意と感謝を申し上げたい」と。「私に対して変わったのではないかという声もあった。私はなにも変わっていない。私は分断ではなく包摂へ、希望に向かって手を繋ぎたい。中道からリベラルまでの大きな平和への思い、暮らしが第一という思い、その架け橋になりたいと思う。いま改憲勢力が大きくなっていて九条があぶない。ここが踏ん張りとき。平和を求める大きな固まりをここ杉並からつくっていこう!」と力強く語った。
吉田はるみと門寛子の「中道対自民」は激戦が続いていて、毎日新聞によれば門寛子が1.5ポイントリードしているという。街宣の最後に、吉田はるみを囲んでの記念撮影があった。参加者の表情は明るい。「吉田はるみを絶対勝たせる」という杉並市民のパワーにあふれる市民街宣だった。(M)

