<指宿昭一弁護士>
 特別職非常勤職員だったALT(外国語指導助手)の組合員が、労働基本権の保障されない会計年度任用職員に変更されたことが憲法に違反し無効であることなどを主張した「会計年度任用職員にも労働基本権を!」訴訟で、1月29日、東京地裁民事11部小原一人裁判長は、法令違憲にも適用違憲にもならないとして原告の請求を棄却する不当判決を言い渡しました。
 本件は、ALTの組合員2名の所属する東ゼン労組と同ALT支部が、東京都教育委員会に団交を申し入れたが拒否され、都労委に団交拒否で救済申立てをしたところ却下されたので、却下命令の取り消しを求めた行政訴訟です。
 判決は、岩手学テ事件最高裁昭和51年(1976年)5月21日判決を引用して、地方公務員に対する労働基本権の制限は合憲であるとして、これは会計年度任用職員にも適用されるとしました。原告は、会計年度任用職員は、正規の地方公務員と違い地位が不安定で、代償措置が周知もされず、実質的に機能していないことを主張しましたが、地方公務員に代償措置があるからそれでよいとしています。
 本件は、裁判所の訴訟指揮により、総務省が参加行政庁として参加することになり、総務省から制度改定に関する資料が証拠として多く提出されており、制度論について論争がされたことから、もっと、争点に踏み込んだ判決が出されるのではないかと期待していましたが、見るべき点のない不当判決でした。
 原告は控訴を決めており、闘いは東京高裁に移ります。ぜひ、注目をお願いします。
 弁護団は、山田省三(中央大学名誉教諭)、山本志都、宮城知佳、谷村明子、指宿昭一
です。
・「会計年度任用職員にも労働基本権を!」訴訟/公共訴訟のCALL4(コールフォー)
https://www.call4.jp/info.php?type=items&id=I0000116
・”官製ワーキングプア” 会計年度任用職員に「団体交渉権なし」は合憲 東京地裁が判断/弁護士ドットコムニュース
https://www.bengo4.com/c_5/n_19941/