放送アーカイブ(95分)

 5月15日のレイバーネットTVは200号ということで、放送時間を拡大して行われた。冒頭には200号をダイジェストで振りかえる10分ビデオを上映した(写真上)。ギャラリーからは「お、若いね!」の声。2010年開局から14年経っていれば、みんな「あのころは若かった」のだ。

 この日の特集は「日本の空は大丈夫か?-羽田衝突事故とJAL解雇争議」で、JAL争議団(山口宏弥さん・宝地戸百合子さん/写真下)がゲストだった。かれらの闘いもことし14年目を迎えている。スタジオにはお二人とも制服姿で出演、飛行機の模型を置かれて、スタジオは機内の雰囲気になった。

 1月2日の羽田衝突事故の原因は何だったか? その問題点が現場の眼から説得力をもって語られた。そして御巣鷹山事故をはじめとした数々の事故も振り返った。宝地戸さんは客室乗務員の仲間を御巣鷹山事故で失ったという。

 山口さんは「アメリカに行きたい人はアメリカに行く必要はない。中野から向こうに行けばいい。中野から西側の空はすべてアメリカの空です」と、米軍がわがもの顔に支配する「横田空域」の話をした。事故の話題は尽きず、とりあげた事例も多かったが、知らない話に引き込まれた。

 後半は、JAL解雇争議の話だった。14年をこえて闘いをつづけるお二人の思いが語られた。安全問題と労働者のたたかいがいかにつながっているかが、よくわかるものだった。スタジオは「JAL争議を応援していこう」という雰囲気に包まれた。

 放送後、感想が寄せられているので、以下紹介する。(レイバーネットTVプロジェクト)

●豊富なパイロット経験からの解説は説得力があった

 200回を迎えたレイバーネットTV、今回も盛りだくさんの内容でした。司会の黒鉄好さんの博学にもびっくり。もちろん、ゲスト二人の豊富な経験に基づいた的確な指摘も素晴らしかった。待ってましたと、乱鬼龍さんの思わずなるほどの冴えた川柳(写真)も、詩情溢れる歌詞にビックリで素晴らしい歌声のジョニーさん、楽しかったです。

 山口宏弥さん、豊富なパイロット経験からの解説はとても説得力があります。客室乗務員はサービス業ではなく、空の安全を守る保安要員ですと、熱く語る宝地戸百合子さん。そして、両者が語るのは、空の安全は物言う労働組合なくして守れないと言うことです。営利に走るJALでは利益は上げられても、安全は軽視されると。そして、米軍が幅を利かす日本の空の危険性、民間空港に戦闘機が飛び交う危険性が指摘されてます。このままでは、大事故の危険性が増すというのが、リアルに伝わります。

 それと、物を言うだけで解雇してくるJALの体質が危険です。問題に真っ先に気がつくのが、現場で働く人達です。その経験はJALの財産なのです。物言う労働者こそ大切にすべきなのですが、それを嫌う現在のJAL経営者への警告は、飛行機を利用する多くの人達の安全の問題でもあります。その警告が現実になる前に、働く人の経験を大切にして、耳を傾ける経営にならないと、本当に心配です。(柴田武男)

●200号記念ビデオがよかった

 200回分を振り返るビデオ、作成した堀切さとみさんのコメントいずれも良かった。レイバーネットTVで取り上げたことで、さらに広がったことがいくつもあると言われていましたが、その通りです。インターネットTVの先駆けでもありました。ジョニーさんの替え歌は、歌詞が曲に合っていて良かった。彼は、抒情的な歌のほうが向いている。JAL被解雇者、お二人の制服での登場は、印象的でした。事故の原因は、総合的というのは納得しました。(S)