法務省の職員(左)に署名を手渡す議員連盟の議員や市民団体のメンバーら

竪場勝司

 外国人の人権問題などに取り組む11団体による「ヘイトにNO!全国キャンペーン」は6月18日、差別禁止法の制定などを求める署名14万628筆分を政府などに提出した。この日は国連が定める「ヘイトスピーチと闘う国際デー」にあたる。

 キャンペーンは、2025年7月の参議院選挙の前後から、外国人、難民、民族的マイノリティに対するヘイト言動が大きくなっていることや、政府の外国人に対する規制・管理が強化されていることに危惧を抱いた「移住者と連帯する全国ネットワーク」(移住連)などの団体が、今年2月から開始した。差別・排外主義に反対し、よりよい多民族・多文化共生社会を求めて活動している。

差別禁止法の制定など求める

署名活動について語る鳥井一平さん(中央)

 署名は全国の街頭活動や集会、オンラインで集めた。①首相によるヘイトスピーチの名言②差別禁止法の制定③国際人権諸条約に基づく、日本に暮らす外国人の人権が守られる制度の確立④外国人労働者に差別なく労働法を適用すること、の4点を求めている。

 18日は衆議院第一議員会館で、キャンペーンのメンバーや超党派の「包括的差別撤廃法」制定を求める議員連盟の国会議員たちが、署名を法務省の職員に手渡した。宛先は高市首相と衆参両院議長。

「官製ヘイト」が横行

 署名活動の中心をになった移住連の鳥井一平・共同代表理事は、「『官製ヘイト』というべき、厳格化という名の差別、いじめがどんどん横行している。私たちは『声なき声』を形にするということで、署名をやってきた。私は2月から今日まで30回講演をしてきたが、様々な所で話を聞いていると、『目の前にいる外国人と何とかうまくやっていきたい』という声が圧倒的に多い。ヘイトというのは明日がない。ヘイトに惑わされて、政府や行政は通報制度を作ってみたり、様々ないじめの制度を作っている。それは明日をつくらない。私たちには明日がある。よりよい多民族・多文化共生社会がその明日の大きな道筋だ」と訴えた。

 キャンペーンでは6月21日午後4時から、国会正門前で活動の集約集会を開く。また、来春の統一地方選に向け、ヘイトにストップをかける活動をさらに強めていくことにしている。